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プロダクトデザイナーが英語を学習して年収をアップさせる方法

英語能力は、デザイナーがキャリアアップを目指す上で不可欠なスキルです。特にグローバルな市場では、英語でコミュニケーションが取れることが、プロジェクトの成功やキャリアの進展に直結します。本記事では、TOEICのスコアアップを中心に、英語学習がデザイナーの年収向上にどう影響するかをお話しします。

TOEICの高得点がもたらす効果と転職市場での可能性

TOEICのスコアは就職や転職の場面で問われることが多い、英語の資格です。大転職市場での競争力を高める重要な要素です。ここでは、TOEICリスニングを学ぶことの利点と、その学習方法について解説します。

TOEICスコアの向上の利点

TOEICと一般に呼ばれるテストはリスニング(英語が聞いて理解できるか?)とリーディング(英語が読めるか?)を試されTOEIC Listening & Reading Testを指します。

満点は990点です。一般企業で特に英語に関わり海外営業や海外赴任のある業務以外では、私が勤務していた純和風の上場企業で、新入社員では600点が望ましく、700点で赴任対象となっていました。また、近い将来には課長以上の職制では800点必須となることが示されていました。このことからも、評価の対象であることがわかります。もし、デザイナーという専門職にプラスでTOEICの高得点があれば間違いなく市場価値は高まります。

プロジェクトの成功

現在、プロダクトデザイナー(工業デザイン)が関わる仕事では、海外で生産する製品や海外に輸出する製品が増えています。そのため、自分のデザインを海外工場に説明して、製造条件をクリアしながら使いやすく美しい製品にすることが求められることがあります。また、製品を販売する市場が海外の場合は代理店やお客様の声を聞くのに英語が必要になってきます。工場に説明する場合には技術者や代理店に説明する場合には海外営業が通訳をしてくれるかもしれませんが、当然彼らはデザインの専門家ではありません。あなたが専門的な内容に触れお話ししても彼らの理解が浅ければ英訳されることなく伝えられるかもしれません。私も全く、英語がわからない時はペラペラと日本語で話して全く内容が通訳されていないのに満足していたことを後日知りました。もちろんそれでは、プロジェクトの成功に貢献したとは言えないでしょう。やはり、英語力はある程度必要だと考えられます。

年収の向上

年収の上げ方には二つの方法があります。一つ目は、上述の通り職制になるためにTOEICの点数が規定されている場合はその点数を取得しなければ職制になれないことがわかります。一方、現在そんなに日本企業において全員が高得点を持っているわけではない現状を鑑みると、取得していれば職制になり年収を上げる可能性が高くなることが想像できます。またデザイナーとなるとさらにその確率はたかくなると考えられます。

二つ目は先ほどプロジェクトへの貢献です。プロジェクトに貢献している人間が評価され年収や賞与が上がることが考えられます。(貢献しても評価されない場合は転職の道を考えた方が良いでしょう。)40代の私が社会人になる前から国際化社会と言われていますが、英語ができる日本人はまだまだ少ないのが現状です。一方インターネットの発展で世界の誰とでも繋がることもできますし、ビジネスの地域的な広がりは目覚ましいものがあります。プロジェクトの貢献にはある程度の英語力が必要であるとともに、今の日本社会ではTOEICの高得点がハロー効果(※)を生みあなたを評価されやすくすることは間違いありません。

※ハロー効果:一つの良い特徴が全体評価を向上させる心理現象

学習テキストとしての公式問題集の推奨

ここまでで、英語学習がいかにプロダクトデザイナーに強い味方になってくれるかをお話ししましたが実際に勉強するにあたってはどうしたら良いのでしょうか?

世の中には英語学習アプリや参考書が溢れています。しかし、TOEICの学習においては公式問題集がベストだと考えています。なぜなら公式のテストを作成しているIBCが作成している参考書なので問題の内容にズレがないと考えられます。現在800点を超えた私がわかるのは公式問題集は本番に近い出題内容であり、話題や単語なども合致しています。しかし、公式問題集での学習に集中する前に試してきた参考書の中にはTOEICの実際のテストとはかけ離れた話題や語彙が出てきて、その部分を問題にしている場合が散見されました。それではその部分を学習しても無意味になってしまいます。参考書を作る側の視点で考えると、適切な問題をなんとか取り揃えてもページ数が足りない場合は内容を補填する必要があります。その部分で実際のテストを作っているわけではない、英語がわかる人の勝手な見解で作成している問題が掲載されることが考えられます。以上の経験と考察から公式問題集が学習する上で最適です。また、公式問題集は2回分の模試という量です。初心者には十分ですし、上級者には複数冊(2023年12月時点で10冊目まで発行されています)用意されていますので買い足せば十分な量です。私は5冊買ったあたりで800点出ました。

  1. 実際の試験に即した内容:
    公式問題集は、実際のTOEICテストに準拠しており、試験形式に慣れるのに最適です。
  2. 十分なボリュームと継続的学習:
    各問題集には2回分のテストが収録されており、十分な量で継続的に学習するのに適しています。また、10冊以上のシリーズがあるため、一冊終わっても同じ方法で学習を続けることが可能です。
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学習習慣の定着

ここまで公式問題集をお勧めしましたが、実は自分で学習する時間を取れる様になるのも一つの壁です。実際私は最初から公式問題集で一人で勉強できたわけではありません。通信教育である程度のスパンで提出物があるとか、オンラインセミナーで強制的に学ぶ時間が毎週やってくるとかそういった習慣づけが最初にありました。

ですので、まだ学習の習慣がない方はアプリやコーチングを利用して習慣づけを目的に始めてみてください。強制力のあるものから始めて勢いがついたら、習慣化できたら公式問題集で自分の思う限り学習するとうまくいくと思います。正しいとは限りませんが、私の体験談です。

次から実際の受験テクニックを紹介します。

リスニングスキルの「先読み」テクニック

リスニングセクションで効果的なのは、設問を音声の再生前に読む「先読み」技術です。これにより、聞くべきポイントを予測し、集中して答えを探すことができます。この技術をマスターすることで、リスニングセクションの正答率を高めることができます。

下記の記事で詳細はお伝えしていますが、英語が聞けて理解できる能力を測るのだからといって真っ向勝負で純和風の人間が立ち向かっても長い道のりになってしまいます。そこはノウハウがありますのでご参照下さい。

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リーディングセクションでは「炎の千本ノック」シリーズ

前述の公式問題集推しと相反する様ですが、こちらはTOEICテストを定期的に受験し続けている筆者が書いていることでも信頼感があります。自分が公式問題集の他に使っていた参考書なのでご紹介いたします。

「炎の千本ノック」シリーズは、特にリーディングセクションのパート5,6に効果的です。的確な問題と解説が含まれており、章立てが短く学習しやすい構成です。これにより、学習のハードルが低く、効率的にスキルアップが可能となります。下記の記事でより詳細にお伝えしていますのご参照ください。

TOEIC700点で周囲の反応が変わってきた  炎の千本ノック紹介 学習開始当初は300点代、それから400点代、500点代、600点代と順番に得点を上げていきましたが、今回は700点と800点に到...

リーディング学習の結論

TOEICリーディングの学習は、高いTOEICスコアの獲得と転職市場での競争力向上に大いに役立ちます。公式問題集や「炎の千本ノック」シリーズのような質の高い教材を使用することで、リーディング能力の向上と効果的なスコアアップが可能です。これらのスキルを身に付けることで、転職市場における自身の価値を高めることができるでしょう。

  • 英語の読解力を高め、情報収集や書類作成の能力を向上させます。
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転職市場での可能性の拡大

  1. 幅広い業界へのアクセス:
    英語能力は、特定の業界や役職に限定されず、多様な分野での転職の選択肢を広げます。特に国際的な業務を扱う企業では、高いTOEICスコアを持つ候補者を優遇する傾向があります。
  2. 市場価値の向上:
    英語能力は、今日の労働市場において非常に価値のあるスキルです。そのため、TOEICスコアの向上は、個人の市場価値を高め、より良い職種や条件でのオファーを受ける可能性を高めます。
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出張や海外駐在の可能性

  1. 海外との取引の重要性:
    日本の多くの企業では、英語を話せる人材が不足しているため、TOEICスコアが高いと、海外との取引や出張に関わるチャンスが増えます。
  2. 駐在員としての機会:
    英語能力があることは、特に技術職やデザイナー職などで、海外駐在の可能性を広げます。これらの職種では、専門知識と併せて英語人材が少ないため、駐在員としての機会が生まれやすくなります。

TOEICの点数向上の結論

TOEICスコアの向上は、周囲からの評価を高め、キャリアにおいて多くの扉を開くキーとなります。これにより、転職市場での競争力が高まり、出張や海外駐在といった国際的な機会にアクセスしやすくなります。このように、TOEICスコアの向上は個人のキャリア発展において大きな影響を与える要素となり得ます

  • 英語力が向上したことによる周囲の反応や、それがもたらすポジティブな影響について解説します。
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まとめ

デザイナーとしての市場価値を高めるためには、英語力は欠かせないスキルです。特にプロダクトデザイナーだけでなくグラフィックデザイナー、Webデザイナーなど多くのデザイン専門職にとって国際的な舞台で活躍するためには、英語のコミュニケーション能力が必須です。本記事で紹介したTOEICのスコアアップの方法を実践し、あなたのキャリアを次のレベルへと導きましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。私よりも短い期間で成果が出ることをお祈りしています。