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TOEIC 800点 の実力と実際の評価

現在は815点ある私ですが、学習開始当初は390点でした。そして800点取得した実感をお話します。

日系上場企業での周りの反応

800点取得時に勤めていた会社は一部上場企業でした、アメリカ/ヨーロッパ/アジアと世界に支社はありましたが日本の支社では見渡す限りの日本人で外国人を見かけることはほぼありませんでした。特に海外営業などは一部の国内支社に集まっていたため、海外営業が居ない私の在籍していた支社に海外から出張者が居るとすぐわかるという状態でした。

こういった光景はまだまだ地方の一部上場企業の支社を中心に日系企業あるあるではないでしょうか?

そんな中、英語が堪能な方は少なくTOEICの点数も新入社員で500-600点を目指しましょうというレベルでした。

ではベテランに求められるレベルは?というと特に昇進要件などには設定されていない状況でした、ただしそんな状況だからこそ英語ができると言うことはある程度の希少価値を生む状況でした。

そこで、時間を投資してTOEIC800点取得に至ったわけです。しかし、学習当初TOEIC390点だった頃の私が予想していた800点の実力と評価とは異なるものだったのでご紹介します。

TOEIC390点の頃に想定していた高得点取得者像

学習開始当初の目標は600点でした、600点あれば普通に英語が読むことができて海外に関わりの少ない会社員の場合は優秀だという評価を受けられると思っていました。また、もし700点を取得したら海外との関わりがある仕事を任されるグローバル人材の仲間入りだと思っていましたがそれは妄想でした。

またTOEICの公開テストでも、700点もあれば全問回答できるような状態だろうと思っていましたがそれもまた違いました。どんな状態かは下記の記事をご参照ください。

https://mechano-omiyage.com/painted/

800点取得は当初夢にも思っていませんでしたが、800点保持者は英語が全て理解できてペラペラだと思っていました。ほぼ帰国子女!くらいのイメージをしていました。しかし、個人差はあると思いますが、現実は異なります。

800点取得して知った現実 英語はペラペラ話せる?

700点取得したあたりから薄々気づいては居たのですが、800点を取得しても10問近くTOEICテストで時間が足りなかったりリスニングでは何を言っているのか全くわからない設問もありました。リーディングではパート5,6の品詞、穴埋め問題は意気揚々と解答するものの、ダブルパッセージやトリプルでは読むスピードが遅く理解できても直接的な設問の記載が無く文章から答えを推察しないと正解できない問題には時間がかかってしまう、そんなレベルでした。

で、ペラペラか?というと全然です。TOEICと世間で指されるテストの多くはL&R=リスニングとリーディングテストになります。つまり、英語を聞くこと、読むことのテストなのです。受信型の能力は高まりますが、発信型の能力は問われていません。ですので、話す練習をしていないのに話せるわけもなく、書くのもスラスラ日本語の様に書けるわけでもないと言うのが現実です。別途英会話の学習をしていれば別でしょうが、それもなくペラペラは少なくとも800点前後では現実的ではないのが事実だと思います。実際今勤めている会社ではTOEIC800点取得者はたくさんいますが、みなさん英語が得意という人は少ないのです。

800点あれば実際の仕事で使える?

これは、職種によって異なると思います。ある程度仕事ではその分野で使う語彙や話題が決まってくるので、800点取得者ならメールなどのやり取りで困ることは減ってくると思います。すなわち使えます。そして英語が縁遠い職場ではおそらくほぼ海外関連の仕事が発生した場合(出張、商談)には回ってきますので良い経験を積む機会が得られます。

ただし、英語をメインに使う職種、例えば海外営業や海外との交渉が多い部門では正直TOEICの点数を800点取得しただけでは実力が低いとみなされると考えられます。英語での発話力や文章作成能力やTOEICには出てこない表現など使いこなせる能力が求められるからです。

では、実際に自分の当時の一部上場企業の海外に縁遠い部門ではどうだったのか?

縁遠いといっても専門(技術)職が多く、海外出向中の社員が常に数名いる様な支社だったのですが、出向者がTOEIC800点に至っているかと言うとそうではありません。

40-60代を中心に昔、英語が誰もできない時代から海外に行ってる人が、以前として英語レベルは?のまま出向し続けていると言う例もありました。そして専門職の場合は英語能力よりも専門性が高いことが海外出向の条件となっていることが多かったと思います。でも、近年は若い社員に対しては出向するなら700点は取ろうみたいな動きもあるので取得しておくに越したことはないと思います。

結論としては、TOEIC800点取得していれば仕事で使えるがまだまだ苦労は多く、会議等で複数人が同時に話す様な場面では会話力の無さを実感すると思います。現在はネイティブも多い職場で働いていますが、TOEICの英語はある程度聞けるのに、、、ネイティブの英語が全然聞き取れない!!みたいな問題も発生するのでTOEICテストが万能ではないということもわかりました。

ただし、英語を使う機会の多い企業への転職と収入UPができたことも事実なので何も無いよりかは遥かに物事が有利に働くと言えます。特に転職では。

転職市場では?40代の場合

転職サイトには元々プロフィールを登録していて、求人情報はたびたび見ていましたがスカウトはほぼ現職と同じ様な内容のスカウトばかりでした。尚且つ、エージェントからのスカウトで直接企業からのスカウトは皆無でした。

それが800点を取得して一変しました。まず、職種が少しずれたものも800点あると声が掛かることが多くなってきましたので、選択肢の幅が広がります。そして何より企業から直接お声掛けいただくことも多くなりました。

40代での転職でしたが、最終的には企業からお声掛けいただいた3社の中から1社で、ここならステップアップできそうだというところを選ぶことができました。40代で選ぶ側になれたので、転職市場では非常に有利に働いたと言えます。

800点取得した方がよいの?

正直、良かったと思います。

下記に良かったことをまとめますが、一番は英語の実力獲得ではなく転職の際には努力して何かを成し遂げる力を信じてもらえたことだと思います。人の信用を得るのは時間がかかり、失うは一時とはよく言いますが最初から面接で信用が得られるので大変な効果だと思います。

800点取得して良かったこと
  • 英語に縁遠い職場では希少価値を持てるので、良い仕事が回ってきやすい
  • TOEIC800点は万能では無いが、転職スカウトでは案件の幅、企業直接が増加する
  • 出会った時から努力のできる人という印象を持ってもらえ、信用を得られる

今やらないと、今の自分が続きます!今やりましょう!

時間は有限です、1秒でも早く取り組むことが肝要です。TOEICやってみようと思う方は下記の記事もお勧めです。

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